ソフトテニス 手張りの方法(巻き棒使用)二本張り


ここでは、一応はじめての方がトライしてみて、何とか張り上げられるように
できるだけわかりやすく説明します。
もう何本も張っている方には あまり参考にならないかも知れませんが
所々に ちょっとしたプロのポイントなんかも付け加えて、
手張りで失敗しないコツなんかも 付け加えていきます。

 必要な工具類は ここから見てください。(工具は安いほうで十分使えます。)



(1)


(2)

まずは、ラケットのフェイス部分の縦、横の長さを測ってメモを取ります。
(張りの強さを決めたり、ラケットフェイスの変形の度合いを測るために重要なため忘れずに行いましょう。)


(3)

今回は2本張りといって、縦糸・横糸 2本のガット切り離して張りますので、まずは市販のガットをを2本に切り離します。 まず縦糸分の長さを ラケット8本半分の長さ(約6m)に切るんですが 斜めに尖らせるように切ってください。(市販のガットな長さは GOSEN 11.5m ・ YONEX 11m)
のこりの分で、横糸を張ります。

(この縦糸分は、フェイス面積によって長さが変わりますので気をつけてください。今回は100平方インチのTi1600を張りますので ラケットの長さの8本半分ですが 110インチだともうラケット9本分ぐらい必要です。)


(4)

(5)

(6)
一番初めの 縦糸の張り初めですが 1本シャフトの場合通しにくいことがありますのでその場合は(5)のように グロメットを少しはずして通すと通しやすい。

(4)のようにガットを通して左右のガットが 同じ長さになるようにしてください。

(6)の部分を中心に ガットが左右同じ長さになるようにする。

(7)
次は 縦糸のガット張りパターンに沿って ガットを通していき、
縦糸最後の部分に 千枚通しをさして ガットがずれないように軽く固定。

(ガット張りパターンは ラケットによっていろいろ違うので 最後に掲載しますが、わからない場合は 今張ってあるガットの通し方を覚えておいてください。)

(8)

(9)
巻き棒を(9)のように(2,3回巻いたあとにラケットから出てきているガットをクロスさせる) 巻きながら縦糸の中心部から側面方向にガットを指を使って1本ずつ張っていき、まき棒に巻きつけていきます(注1・2)。これを両側少しづつ繰り返し張っていきます。
今回は ラケットフェイスの縦の長さが8mm 短くなるまで引っ張りました。(15)を(4)と較べてみていただくとラケットが縦につぶれているのがわかります。
(注1)中心から片側終えたら、千枚通しで固定してもう片側に移ります。このときガットが固定で切る分だけの力で千枚通しをさしてください。必要以上の力で千枚通しを差し込みすぎると穴が大きくなりすぎてラケット痛めてしまうことがあります。
(注2)引っ張り終えたガットが緩まないように次のガットに移るときは注意してください。

(10)

(11)

(12)

(13)

(14)
縦糸を張り終えたら、左右対称になっているかを必ずチェックしてください。
(縛る前のガットは縛る時どうしても緩みますから強く引っ張っておいてください。)
チェックし終わったら ガットを両サイド縛り付けます。
(縛り付ける場所は ラケットによって違いますがだいたい(10)のような一番外側から2本目か3本目の縦糸部分です。〔縛り付ける穴は他の穴より大きいので穴の大きさをみればわかります。〕)
(注)縛り付ける穴にガットが通しづらい場合はラジオペンチなどを使うと通せます。ガットは尖らせるようにカットして。

(15)
横糸に入ります。

(16)
最初に横糸の一番上から2本分ガットを通しますがその時 一番上のガットはラケットの外側に2〜30cm(巻き棒で巻ける長さ分のガット)を残してガットを通します。
横糸のラケットトップサイド2本張り、力いっぱい巻き棒(限度はありますが)で巻いて両穴を千枚通しで止めます。
そのあとは、ラケットのトップからグリップ側に 1本ずつガットを張っていくんですが3本目のガットを巻き棒で力いっぱい巻いたあと2本目のガットの穴にさしてある千枚通しを抜き取って引っ張っているガットの穴に差し込みます(19)。

(17)

(18)
横糸を通してガットを引っ張る時、(17)の写真のようにガットを下側にずらしながらガットを引っ張るようにしてください。
これをしないと 縦糸に傷をつけることがよくあります。

(18)のような道具を使うと 千枚通しを使わなくても簡単に張っていけます。

横ガットを引っ張る力具合: 
勘ですというしか 言いようはないんですが、初めての場合は トップ部分から4、5本
目いっぱい引っ張ってください。
ラケットの横糸部分を 3分割して トップ部分から 10 : 8 : 6 ぐらいの割合の力の配分で 横糸は張るのが一番です。
(結構,トップからエンド部分まで 同じ力具合で引っ張ってしまうと、逆3角形型の 変な形に変形してしまうことがよくあります。よく見ますね。)

(18)
一応 横ガットを張り終えました。 横ガットを縛る場所なんですがラケットによって違いますが、YONEXの場合、だいたい 1つ上の横ガットが通っている穴が大きくなっています。
他メーカーも 周りのガットの穴を見てみると大きな穴がありますので そこで縛ってください。(横糸は横糸の穴で縛るとは限らず、縦糸の穴で縛る場合もありますので張り終えた穴の周りを注意深く見てみてください。縦糸を縛った穴では縛らない。)
(縛る前のガットは縛る時どうしても緩みますから 強く引っ張っておいてください。)
これで ラケットの縦・横の長さを測ってみると、最初に測った長さとをあまり違っていなければOK。でも多分 初めての場合だいたいうまくいってないはずです。また ラケットフェイスの形を見てみても トップ部分が へこんでいる気がしませんか?。多分そうだろうと思ってトップ部分を最後にもう一度締め直して形を整えます。

まず千枚通しを 横糸4本目に差し込みます。
それから 上3本の横ガットを抜いて もう一度 引っ張り直します。

(19)
(19)のように 力をいれて(限度はありますが)上4本を引っ張りなおしていきます。
当然 縛る前に 縦・横の長さを測ってみて、元に戻っていれば 完成です。
また縛る穴(大きな穴)を探して そこで縛ります。(縛る前のガットは縛る時どうしても緩みますから 強く引っ張っておいてください。)

(20)
形が整い 初めに測った長さになっていれば 完成です。

(21)
ガットを最後に切りそろえるんですが、(21)のように切ったガットがラケットからはみ出したり、尖っていたりすると服を破いたり、怪我をしたりするので、気をつけてください。


今回、ラケットの縦の長さを Ti1600を8mmへこませて張った場合、当店で機械で張った場合のテンション(張りの強さ:P)では 23Pぐらいと同じ強さでした。
 だいたい 10mmへこませると 25Pぐらいです。
へこますのは 12,3mmぐらいまでにしたほうがいいと思います。それ以上へこませても元にもですことは出来ないと思います。(チャレンジするのはかまわないが ラケットが折れても責任は持ちません。)
 ただ 30Pぐらいを 手で張るというのはちょっと無理な気がします。

YONEX
Ti2000・200・1700・170・
Ti1600・160・2500・250など
100平方インチ用ガットパターン
YONEX
Ti1900・1900L・180・180L
ボロン300・300L・エアロン-3
ガットパターン
YONEX
Ti1500・150・1200・120
Ti1000・100・エアロン50L・90L
ボロンスーパー700Lなど
90平方インチ用ガットパターン